I. 建物や土地が決まるところまででした。いよいよ、本格的な計画に進みます。 基本計画をもとに、物件が決まりましたら、基本設計に入ります。基本設計とは、実施設計を行うための打合せを行い、基本的なものを決定することです。
2. この基本設計で建物の根幹が決まります、細かいところは次項の実施設計となりますが、基本的は構造、設備システム、外観、内装の方向性(デザイン)の基本的なところを確認・打合せを繰り返し施主の考えていること思っていること、と設計者の考えている思いを擦り合わせ同じ方向に向かっていくための共通認識を持つようにしましょう。
3. 実際に弊社で計画を進める場合には、物件が決定するまでは、無償対応としていますが、基本設計に入る段階では、設計監理業務委託契約書の取り交わしとなります。
もちろん、業者によって考え方が違いますので事前の確認が必要になります、どこまでが無償でどこからが有償になるのかをしっかり確認しましょう
² 設計施工業者に依頼すると工事契約を求める業者もいますので、注意が必要です。
ここ段階では、工事の内容も設備の仕様も何も決まっていません、概算で契約して最終的に清算すればいいです、という業者は危険です。
すべてがそうとは言いませんが、最初の見積もりには、いろいろと入っていないものがあり、これをやれば追加、あれを設置すれば追加とあとからあとから追加が出てきては事業計画そのものが危うくなります。
² 実際に3億弱の工事で、後から6千万もの追加工事が発生したという話を聴いたことがあります、その時のコンペでは金額が高いということで負けました、しかし、数か月後、電話がかかってきました。
「6千万もの追加工事がある、と言われているので、どうしようか?」
相談に乗ってほしいというものでした、その時は何度か施主と面談して施主側でどうにか解決するという話でした。
(その時は、おそらく金額はどうなったかわかりませんが、追加契約をしたともいます)
当時の提示した金額に含まれていない工事を追加として提示してきたのだと思います、空調やナースコール、電話、LAN、給湯システム、建具の性能、建築の仕上げ材などで意図的に見積から抜いてしまうこと、もしくは、非常に安い金額しか見込まないと全体の金額の見た目は安く見えます。
しかし、受注してから打合せて工事費が追加となったという流れになることもありますので、ご注意ください。
この段階では、施工業者は決めない方がいいでしょう、その理由は後半の「工事を始める前に」で記載します。